小さな業2011/03/27 22:56

あまりに大きな脅威に ぶつかると無力さと絶望と とまどいと涙しかわいてこないような 気がする。 けれど、決して逃げ出さず、投げ出さないで いられるのは、 希望は失望に終わることはない。と、いう約束を 信じているから。 祖母は、戦後の復興と冷害に悩む地に 祖父を信じ、8人の子どもを連れて開拓に入った。 それでも、「つらいより、楽しい思い出の方が一杯」 という祖母のおかげで、父たちの兄弟姉妹は一人も 欠けることなく、そしてその地では4代目の子が 元気に育っている。 祖母が好きだった讃美歌は 「ささやかなるしずくすらながれゆけば海となる」 という短いものだったが、どれほどのことを 助けられていたのだろう? 今、あまりに大きな震災の被害に打ちのめされるのは 被災地だけではなく、とまどいと悲しみとやり場のない 思いは世界中に伝わっていく。 そんななかで、ささやかなことだけど、 感謝や思いやりや勇気に少しづつ希望の光をみつける。 「あいのちいさき業すらも地をば神の国となさん」 その讃美歌の5番。 小さな業という言葉を天国のおばあちゃんが 思い出させてくれた気がする。 小さな業を続けるしかない。